2020年5月〜 高く飛ぶためにしゃがんだのだ

この3ヶ月ほどの自粛期間中、多くの方がたいへんな状況の中で日々を過ごされたと思います。

これからさらにたいへんになる、不況に突入するなんて言われていますが、
「これからさらにたいへんになる」と想像しながら日々を過ごすのはつらいものです。

未来から現在を振り返ったときに「あれは高く翔ぶための準備だったんだ」と思えるように、いろいろと仕込んでいきたいですね。

話はかわりますが、こういった強めの変化のときにマーケットの胎動を感じるには古典が有効なんじゃないかなと思っています。
古典からすると我々は未来に生きているので、チートになるからです。

受験は問いに回答する技術を競いますが、実社会では問い自体を設定することも求められます。
知的産業ではむしろそっちの方が多いかもしれません。

現在から古典へと時間と思考を遡及させていくと、「なぜ」を繰り返すことになります。

「なぜこうなったのか」
「なぜこうならなかったのか」
「なぜこの場所でこれが起こったのか」
「なぜこの場所でこれは起こらなかったのか」

未来から現在を振り返ったときに、未来のために必要なことをするのが「準備」だとすると、
古い本の中にその準備のためのヒントがあるんじゃないかと思って、ここしばらくは好んで読んでいます。(回り道のような気もしますが)

というわけで、ここ最近読んでよかったのはこれ。

シリコンバレーの夢 というスタンフォードの未来学者だったポール・L・サッフォの代表作ですが、今から30年近く前(1992年出版)とは思えないほど、未来予測の精度の高さに驚かされます。

インターネットが普及する前にIoTの可能性について言及することや、「孤独な生活が貴重になる時代」といった小見出しを採用できる先見性には、何か普遍的な視座や視点があるのではないか?

そんなことを考えながら読みすすめると面白かったです。