2018年11月〜 ある種の不安との付き合い方。

11月は、振り返るとカレンダーが真っ青(基調色が青なのです)でしたが、いわゆる現場仕事は比較的落ち着いていたのかもしれません。創業以来はじめて「がああー、終わらん!」という夜がなかった月でした。

そうなると、根がワーカホリックな私は、仕事が【ちゃんと終わりすぎている】ことに不安を覚えます。

「こういう貧乏症のようなものからはそろそろ卒業しないと…」と自分でも思いますが、私はロスジェネど真ん中の78年生まれですので、キャリアの大半が不安ドリブンで形成されています。そうかんたんには卒業させてもらえません。

ちなみにロスジェネはスラダン世代でもありますので、「安心したらそこでキャリア終了だよ」という安西先生が投げかけた(違)暗示は強く、「なぜオレはあんなムダな時間を…」という三井寿のような後悔を自身に投影してしまいがちな世代でもあります。

世代論はあまり得意ではありませんが、思春期を覆っていた時代のムードというのはそれなりにおじさんになっても影響力があるもので、三つ子の魂百まで、この種の不安とはおそらく一生をかけて付き合っていかないといけないのだろうなあ、と思っています。

さらに付け加えると、社会人3年目くらいに読んだアンディ・グローブの『インテル戦略転換』の読後感が強烈だった記憶が今でも残っているため、「Only the paranoid survive だぜ!」といった調子で、本気で心配性が最強だと思っているフシがあります。稀代の経営者に自分の弱い部分を裏書きしてもらったような気分なんでしょう。

インテル戦略転換

※IIP(Intel Inside Program)は今でも最強のマーケティングプログラムの1つだと思いますし、本文で繰り返し説明される「垂直統合」「水平統合」は、バリューチェーンを俯瞰する視点をイヤでも授けてくれました
※今は▶新訳が出ています

そんな感じで、「不安」については色んな方面から語れるのですが、不安は、その輪郭が描けるようになれば比較的マネジャブル(Manageable)ですし、未来に対して多くの示唆を与えてくれる感情でもあります。

特にオチはないのですが、引き続き適切な距離で付き合っていかないとなあと思う次第です。あー不安だ!

話は変わって、11月の最終日は、以前から楽しみにしていた台湾のバンド Elephant Gym(大象體操) のジャパン・ツアー最終日を観に行ってきました。海外ではレーベルメイトである tricot とのツーマン。最高でした。

Elephant Gym は最初の来日のとき(確か2014年)に幸運にも観ることができて、そのときの圧巻のパフォーマンスですっかりファンになってしまったのですが、日本贔屓でもあり、最新作『水底/Underwater』では日本のミュージシャンとも共演を果たしています。

台湾には他にも Sunset Rollercoaster(落日飛車)をはじめとして、素晴らしいバンドがたくさん居ます。日本だけでなく、台湾も今年は自然災害が多く大変な年でした。近いうちに旅行に行って少しでもお金を落としたいと思っています。