【Google】広告主の適格性確認 〜手順と方法

Google広告は、広告主の身元を確認する「広告主適格性確認プログラム」を実施しています。広告の信頼性と透明性を高めることを目的に、広告主のビジネスの内容と基本情報を提供することを求めるプログラムです。

この手続きを経ることで、広告主の名前やロゴを掲載するアセットが利用可能になったり、所在地などが広告に表示されるようになり、広告自体の信頼性が向上します。

この「広告主適格性確認プログラム」、広告運用を広告主が自社で行う場合は広告主が直接行い、広告代理店などが代行する場合は代行者がクライアント企業の身元確認を行いますが、通常は広告主1社につき一度きりの作業になるため、(大手の代理店はさておき)業務に慣れることが少ないので身構えてしまいがちです。

そこで、備忘録のために具体的な手続きを残しておきたいと思います。

確認作業を実施するタイミング

身元確認を行うタイミングで多いのは、Google から通知が来たときです。 Google の広告管理画面上の通知やメールでお知らせが来ます。

通知を受けてから 30日以内に確認作業を開始し、作業の開始後 30日以内に身元確認を完了させなければいけません。期間内に完了できなかったり、要件を満たすことができなかった場合はアカウントが停止されてしまうので割とシビアですね。。。

※もしアカウントが停止されてしまった場合は、確認手続きを完了させることで一時停止を解除され、Google広告のポリシーに準拠した広告は配信できるようになります。

一方で、Google から通知が来ていなくても、基本的にはいつでも確認することができます(身元確認が完了していない状態であれば任意のタイミングで手続きが可能です)。 配信している広告が止まってしまうリスクを考えると、アカウントを新規作成するタイミング等でなるべく早期に身元確認も一緒に完了させてしまうのがおすすめです。

身元確認が完了していない広告は「ビジネスのロゴ」などのアセットが使えないため、検索結果画面に表示されたときに企業名はドメインで表記され、アイコンも表示されません。

こんな感じの見た目

これだとせっかく検索結果の上部に広告が表示されても、他のアイコンや企業名の表記がされている(≒ すでに適格性確認が完了した)広告と比べると信頼性に欠けた見た目になってしまいます。実際、ロゴや企業名が入ると、入る前よりクリック率などの指標が向上するケースが多いです。

得られるはずのクリックやコンバージョンを逃してしまう恐れがあるので、早めに身元確認を完了させてしまいましょう。

身元確認の手順

以降では、広告代理店がアカウントを管理している場合の手続き方法を紹介していきます。

MCC 配下に複数のアカウントがあっても、それぞれのアカウントごとに身元確認を完了させる必要があります。

Google広告アカウントの管理画面の[広告主様の適格性確認]から[事業内容について]の質問事項を入力

入力が完了すると[クライアントの身元確認]セクションが表示されます。

身元確認の方法を選択

身元確認をクライアントに依頼する(STEP.3)、もしくは代理店が代行して広告主(クライアント)の身元確認を行う(STEP.4) のいずれかを選択します。

クライアントに身元確認を依頼する場合

広告代理店から[クライアントに確認リンクを送信してください]の横にある[リンクをコピー]から身元確認ページのリンクをコピーし、クライアントへメールにて依頼をします。

クライアントは届いた案内をもとに手続きを進めていきます。

  1. 広告掲載の適格性確認に使用するお支払いプロファイルを選択(広告の開示情報および「広告の透明性について」で使用されます)
  2. クライアントは自社の身元を証明する書類をアップロードして、お支払いプロファイルを確認
  3. クライアントがお支払いプロファイルの確認を完了すると、広告代理店にメールで通知が届く(確認のステータスは[広告主様の身元確認]ページから確認ができます)

※申請結果は、Googleから通知がきて身元確認を行なっている場合は申請してから 5〜 7営業日内、期限が設定されていない場合は 30日以内にメールにて送られてきます。

広告代理店が身元確認を代行する場合

[クライアントの身元確認をしてください]をクリックすると別タブで新しいページが表示され、身元確認の手続きが開始になります。

この手続きではクライアントの新しいお支払いプロファイル(連絡先詳細情報、お支払いの方法と設定などの記載があります)を作成する必要があり、必要書類の提出を求められることがあります。

必要な書類について

通知メールが来ると、メール本文に必要書類の記載があります。
通知が来る前に身元確認を行う際は、プログラムを進めていくと「確認に必要なもの」が表示されます。

Googleからの通知メール

プログラムを進めていくと「必要なもの」が表示されます
  1. 身分証明書
    政府機関が発行した正式な代表者の写真付き身分証明書が必要となります。
    ・パスポート
    ・運転免許証
    ・永住権カード
  2. 組織確認書類
    登録書類
    ・会社設立書または登記簿
    ・税務署からの書類の抜粋
    ・納税証明書

※政府機関発行の写真付き身分証明書を提出する際には注意点があります。
・有効な(有効期限が切れていない)身分証明書である
・白黒ではなくカラーの画像である
・鮮明で適度な明るさの画像である
・コピー(複写)の画像ではない

アカウントが一時停止になってしまった時の対処法

身元確認を期間内に完了することができなかったり、何度も手続きに失敗してしまった場合はアカウントが一時停止になり、管理画面の通知に表示されます。

アカウントが一時停止になってしまうと、広告の掲載ができなくなるのはもちろん、リンクされている Merchant Center アカウントも一時停止となる場合がありますのでご注意ください。(アカウントへのアクセスや、レポートの参照等は可能です)

※身元確認を完了すれば一時停止が解除され、広告が表示されるようになります。

30日の確認期間は Google から通知が来た場合のみ設定されますので、通知が来る前に身元確認を行えばデッドラインが設定されません。アカウントが一時停止になってしまうリスクが減るので、設定は通知前のほうが安全です。

また、繰り返しになりますが、身元確認が完了すれば「ビジネスの名前」「ビジネスのロゴ」などの広告アセットが利用できるようになるので、広告の信頼性やクリック率の面でも有利に働きます。

広告主の適格性確認 、手続きが煩雑で慣れることが少ないのでついつい億劫になってしまいますが、なるべく早めに終わらせてしまいましょう!